▽マスコミを犯人扱い
1月31日に自民党本部で開かれた国防部会・安全保障調査会合同の際、杉田氏は以下のようにツイートしました。部会での会合の内容が中央日報に一字一句違わずに報じられたことを問題視し「マスコミは入れていないが、凄い『壁耳』」と、あたかも記者が韓国側に情報を提供しているように読めるツイートを投稿。個人が特定されかねない記者の写真も添えています。国防部会・安全保障調査会合同会議に参加しています。関心の高い内容なので、会議室は満席。— 杉田 水脈 (@miosugita) January 31, 2019
こう言った自民党の部会での協議内容が、翌日に韓国の『中央日報』に一字一句違わずに報じられたとの問題。マスコミは入れてませんが、凄い「壁耳」です💧
発言の機会をいただけたので「そもそも昨年12月20日 pic.twitter.com/XCYcTyp0Jz
これらの投稿に対し、フォロワーからは「害虫駆除をお願いします」「『壁耳』を徹底的に排除するために、スパイ防止法の早期制定が望まれる」といった批判が相次ぎ、「なにこの壁耳ハゲ。気持ち悪。ストーカーかよ」など記者の容姿を誹謗する発言まで飛び出しています。結果として憎悪がマスコミに向かった格好です。
▽誘導策は失敗に
ただ大多数のフォロワーは冷静で「自民党内部に情報提供者がいるのではないか」との認識を示しており、杉田氏の誘導は不発に終わりました。これはおそらく、自称ジャーナリストの有本香さんがネット番組で同じ問題を取り上げた際に、自民党内部犯行説を唱えたからだと思われます。【どこの国の議員】有本香「1月中旬頃の拡大の部会で議員の個々の発言が詳細に韓国の中央日報に報道されていた。日本メディアならぬ中央日報だと話が違う」萩生田議員「意外にそのような人がいないとは限らないですね」有本「自民党議員の中にどこの国の議員か分からないような人がいるのでは」— たかりん。7 (@takarin_7) January 31, 2019
唖然 pic.twitter.com/Vvm5x5jtDm
フォロワーたちの反応に不満だったのか杉田氏は翌2月1日、この記者の写真を拡大して再びツイッターに投稿して、憎悪を向けようとしたのですが相変わらずリプの大半は「内部犯行説」を疑う説が強く、目論見通りにはいかなかったようです。
わかりにくくて申し訳ありません。昨日、「凄い壁耳」とツィートしたのはこのことです。 pic.twitter.com/aUyE4cKqSU— 杉田 水脈 (@miosugita) January 31, 2019
▽部会の内容は機密情報ではない
我々がここで確認すべきことは、そもそも自民党の部会の内容が「機密情報」なのかどうかです。自民党の部会は党政務調査会の下部組織です。省庁側から施策の説明があり、これについて出席議員が意見を述べて政策に反映させる仕組みになっています。部会での決定事項が政務調査会で了承され、自民党の政策になっていくのです。マスコミに非公開の会合であっても伝統的に壁耳の取材方法が取られているほか、先生方も「部会で~について質問した」と自らの選挙区の有権者にアピールするため積極的にブログに内容アップしたりしています。
事実、佐藤正久外務副大臣は部会の内容を詳細にブログに投稿していますし、杉田氏自身も部会での質問内容に加え、資料の写真をツイッターで全世界に発信しています。資料には外交のキーパーソンになる官僚の氏名が記載されており、悪用される懸念も残るにもかかわらず、です。
こう考えると、部会の情報は「機密」でも何でもないということです。杉田氏が情報がマスコミに部会の内容が出たことや、取材記者にあらぬ疑いを向けるのは「お門違い」としか言いようがありません。
▽市民集会の取材者にも矛先
既に記事に書きましたが、2月14日に参議院議員会館で開かれた韓国人徴用工に関する会合で、杉田氏は取材に来たテレビ局のスタッフの顔写真を無断撮影し、自身のフェイスブックに投稿しています。国会議員が、自らとは無関係な会合の取材に来ている人物の顔写真を晒す意味がどこにあるのでしょうか。
▽逃げ回らず会見に応じよ
昨年のLGBT騒動の後、杉田氏は報道各社が求める記者会見に応じていません。MBSが放送した「バッシング」にも彼女が質問に答えず、逃げ回る様子がカメラに記録されています。公人である以上、マスコミ報道に意見があるなら堂々と正面から取材に応じればいいはずです。2018/12/17 映像'18 バッシング ~その発信源の背後に何が~ https://t.co/d2rojQAIkT @YouTubeさんから— CAN (@champoolcan) December 16, 2018
こそこそと記者の顔写真を盗撮してツイッターに投稿することが、多額の血税を支給されている国会議員の仕事だとは思えません。言いたいことがあるなら、記者会見に応じるべきです。
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